屋根の瓦をDIY修理する
屋根からの水漏れはどうやらうまくいった様子で
以後、水漏れは起こっていない。
屋根にのぼって解ったことは、年数が経った瓦は
あちらこちらで割れが起きていることだった。
「瓦に人間が乗ったら重さで割れない?」という
素朴な質問に答えるヒマはない。笑
どこにも書いていないと思うが
「瓦の乗り方」というのを基本的に知っていないと
この作業は出来ない。笑
ちょっと別なサイトから拝借した写真。笑
これが瓦の乗り方だ。
割れている瓦を外すまでは慣れれば1分もかからないが
最初につまずく第一歩は「瓦はどこで売っている?」と
いうことだ。
思いつくホームセンターに瓦は売っていない。
(少なくても関東の有名店にはない)
もちろん、建材資材店に職人姿で行っても無駄。笑
瓦工事の店に行けば「ダメだよ、素人が屋根に乗ったら
ケガするよ。うちで引き受けようか?」と言われるだけ。
瓦を購入できる店は意外と少ない。
Google Map で「瓦店」と検索し、数件店に電話をして
在庫を確認してから買いに行った。
店に着けば「職人容姿」だから、店主もすぐに売ってくれる。
「あんた、仕事が空いた時に手伝ってくれないかなぁ。」と
言われるが・・・通勤電車のサラリーマンが本職だ! 笑
瓦の元釜会社は倒産し続けているが、日本のスタンダードと
言えば「三州瓦」か「石州瓦」。
ちなみに最高峰は職人でもなかなか葺いたことがない
「石」で出来た瓦。
普通の瓦はもとを返せば粘土であり、
自然から出来た「石」にはどうやってもかなわない。
自宅を建て替えする時にだけ、お世話になることだろう。
逆に最近は「スレート」や「金属」「粒石スレート」等
様々な種類が出ているが、なかなか教えてくれない職人や
販売店の本心は、「軽いので販売や流通、施工する職人たち
には最高の材料だが、実際に何年持つかとか、丈夫かとか
言われたって俺も知らねえ。」「次に壊れたりする頃には
俺は生きていねぇから関係ないんだ。だから軽くて儲かる
建材を売っているんだ。」となる。笑
瓦の話は奥が深いので簡単には語れないが、三州瓦にも
海岸に近い場所など過酷な条件下で使うなら、「塩焼き」
が一番だ。
三州瓦の塩焼き。なかなかお目にかかる品ではないが、
運よく店には「余りもの」があった。
今回は簡単に瓦を外して交換できたが、
最新の住宅ではこれが出来ない。なぜなら地震対策として
「専用の2つ穴を釘でとめる」のが標準化されているからだ。
さて、瓦交換が終わった。
薄汚れた職人スボンを眺めながら、明日の帝国ホテルでの会議を
考える通勤電車のサラリーマン、鍵水箱次郎だった。
鍵水箱次郎